ベトナム研究者

日本のベトナム研究は、地理的な近さや、植民地経営に役立てるという歴史的背景もあってか、取り組まれている分野の広さ、各分野での深みと世界的に見て非常に層が厚いと言えます。
ベトナムに関する研究は過去の独立闘争、ベトナム戦争にまつわる社会、政治的な背景の研究から、ドイモイ以降の経済発展に伴い、市場経済への移行、それに伴う社会の変化などに焦点が移ってきているようで、研究主体も大学から種々の経済研究機関、企業、シンクタンクなどに広がってきているような気がします。 依然として、比較文化については、少数民族が多いことから取り組まれてもいますが、少数民族については、居住区が国境近くにあったり、政治的にも取り扱いが難しい背景もあるので取り組みは難しくなっているかもしれません。 伝統的に東京外大や大阪大学(旧大阪外大)などは、ベトナム語を中心としてベトナムとの関わりが深いですし、九州大学は、伝統的に南方農業や南方医療に強かったりして、それぞれの繋がり、伝統も生きている気もします。 ここ最近の研究については、ブランクがあるので少々リサーチが必要ですが、最近の研究者の方々について調べてみました。
当然ながら、多くの研究者がおられる学会情報を網羅できるわけもなく、Webからの検索が主になっていますので抜けが多々あると思います。
欠けている情報があれば、私宛に送付頂けると幸いです。
ご連絡はtshiota@nifty.com


大学・研究機関
日本ベトナム研究者会議
早稲田大学ベトナム研究所
東京外国語大学
大阪大学 大阪外国語大学が吸収合併されています。冨田健次先生もこちらに。
大谷大学 ベトナム仏教
九州大学 南方農業
ジェトロ・アジア経済研究所
ベトナム経済研究所
ベトナム村落研究会

近年の引退
末成道男 文化人類学
桜井由躬雄 故人:歴史、桜井由躬雄文庫
古田元夫 近代史、政治
白石昌也 近代史、政治
坪井嘉明 近代史、政治
長憲次 熱帯農学
中川武 フエの王宮

歴史
桃木至朗 大阪大学 歴史
今井昭夫 東京外語大 歴史
八尾隆生 広島大学 前近代史
栗原浩英
蓮田隆志 APU 近世日越通交
岡田健志 静岡文化芸術大学 近現代史
大野美紀子 地域史
上田新也 近世史 資料庫

文化人類学
樫永真佐夫 民族学博物館 
伊藤正子 京都大学アジア・アフリカ研究科 業績
比留間洋一 静岡県立大学
岩井美佐紀 農村調査 業績
宮澤千尋 ベトナム女性の財産相続権と祖先祭祀
加藤敦典 ベトナムにおける高齢者  資料
松尾信之 名古屋商科大学 
新江利彦 静岡県立大学 大著「ベトナムの少数民族定住政策史」
伊藤未帆 神田外国語大学 

政治
中野亜里 大東文化大学 政治
嶋尾稔 同志社大学南シナ海研究センター
下條尚志 静岡県立大学 業績

経済
坂田正三アジア経済研究所
藤倉哲郎 アジア経済研究所
澁谷由紀 東京大学

国際協力
吉井美知子 沖縄大学 地域研究

文学
野平宗弘 東京外語大 文学

言語
岩月純一 東京大学 言語
春日淳 神田外国語大学 言語
福田康男 ハノイ大学 言語
田原洋樹 APU 言語

宗教
大谷和彦 ベトナム社会科学アカデミー ベトナムスケッチ記事

農学
緒方一夫 熱帯農学
吉村淳 熱帯農学 稲の品種改良
岡江恭史 ベトナムの農業経済 ベトナム農業だより

建築
林英昭 建築史 ベトナム中部の伝統建築

論文
総論
日本におけるベトナム研究の視座の変遷
言語
ベトナム語意識の形成と漢字/漢文
漢字と訓読の関係を巡って
日越比較言語教育研究(1)ベトナム入門期「国語」教科書 の考察
社会
ベトナムの村落調停と通俗道徳
家族関係
ベトナムの家族・親族と近代化に関するレビュー
現代ベトナム都市部の父系親族集団における女性役割の変容
前近代ベトナム女性の財産権と祭祀財産相続
政治
ベトナムの選択
農業
ベトナム北部中山間地域に適応した作物品種 開発
歴史
日越交流史研究の新局面 : ベトナム語ローマ字表記をめぐって 国立民族学博物館ライブラリ
日本の移民政策
日越 EPAによるベトナム人看護師の受入れに関する研究
地理
ある地理学者のハノイ滞在記