古楽器
 ハノイに行く度に寄るトィクエ通りの象のお寺で、立秋の時に出会った光景です。説明では、夏から秋に入る日とのことでしたが、なぜおじいさんたちが集まって楽器の演奏をしているかはよく分かりませんでした。でも、なかなか典雅な雰囲気でした。
 ここで演奏している楽器がどういうものかは、よく分かりません。ベトナムの一弦琴であるダンバウはとりあえず分かりましたが。ダンバウについては日吉さんのページを見ると詳しいことが書いてあります。

 おじいさんたちとどこから来たのかとかいつものように会話が始まり、一人のおじいさんがフランス語はできないのかと聞いてきました。昔学校の先生をしていたそうで、昔の教養人はやはりフランス語ができるのだなあとちょっと感慨に耽ったのでした。
 日本に帰ってからこの写真を知り合いに見せると、昔の教養ある男の人は仕事をせずに楽器を弾いたり、詩を詠んだりして過ごしていたんだよと言われました。まるで、映画『青いパパイヤの香り』で主人公の奉公先の主がしていたように。

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