バイン・チュンを作る
 バイン・チュンは旧正月テトの時に欠かせない料理であり、何もしない正月の貴重な保存食です。テトの時には、最後にはこれしか食べるものがなくて私などは飽き飽きしてくるのですが、ベトナム人はやはりバイン・チュンがないとねと喜んで食べています。
 バイン・チュンの形には南北で差があり、北は四角、南は丸と形も、また呼び名も南部ではバン・テトと違います。このあたりは、日本のおせち料理や雑煮と同じように地方色が出てくるのでしょう。
 で、作り方ですが、
1.材料の用意

写真に示したのがバイン・チュンの材料ですが、餅米、緑豆をすりつぶした粉、豚肉、緑豆などです.丈夫中央右に既に完成形がありますが、バナナの葉でしっかりとくるみ、ひもで縛っています。


2・下準備

バナナの葉っぱは、芯を削って曲げやすくします.
その後、四角い型(枠)に沿って、バナナの葉っぱを折り曲げて器状にします.

3.材料を詰める

枠を作ったバナナの葉の内側のそこにまず洗った餅米を敷き詰め、団子状に固めておいた緑豆の粉を崩して散らします。そして、そこへ豚肉を載せたあと、また緑豆の粉、餅米をしいてサンドイッチ状にしたあと、バナナの葉を折り曲げて包み込みます。

4.型を縛る

右上に見えるのがバイン・チュンの型。これから取り出したあと、ひもでしっかり縛ります。

5.煮る
作ったバイン・チュンを適当に煮たら出来上がり。最初、日本と同じように蒸すのかと思っていたら、これは煮るのでした。大量のそれも大きなバイン・チュンを蒸すというのは現実的でないようで、ベトナム人に確認すると当たり前でしょ!という感じで言っていました。確かにバナナの葉で厚くくるんでいるし、逆にそれがバナナの葉の役目なのでしょう。

これまで、作ってから日が経ったバイン・チュンしか食べたことがありませんでしたが、できたてのバイン・チュンは柔らかく、暖かくてとてもおいしいですよ。バイン・チュンに私と同様、あまりおいしい印象を持っていなかった方はぜひお試しあれ。

次ページへ 前ページへ